2021年02月19日

スキルアップ講座「行動する人になる!SDGs講座」 第5回 エシカル×SDGs〜私のチョイスが地域・世界を変える〜を行いました!

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【日 時】令和2年2月6日(土)14:00〜16:30
【場 所】みえ県民交流センター 交流スペースA
【参加者】20名
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●「サスティナブルな未来に向けて ゴマメーカーだから出来ること」
藤澤英二 氏(九鬼産業株式会社)
※新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、藤澤氏(九鬼産業株式会社)の講義はオンラインで行いました。
 私たちの食にかかせないごま。小さな一粒から未来を考える時間をもちました。
国産のごまはとても貴重です。私たちが食べているごまのほとんどが外国産のもの。収穫や調整等手間がかかることから、日本国内の生産が非常に難しい食材です。
 九鬼産業は、ごまメーカー。そのような状況でも、フェアトレード、国内産(三重県産)のごま栽培、生産に取り組んでいます。
 フェアトレードごまは、一人の社員の努力から始まり、ニカラグアで生産しています。まだまだ、スーパーにおいてなく、見返ることがない現実です。しかし、フェアトレードタウンの名古屋市等では学校給食に使われているようです。 ゴマ油も販売されています。
 国内産ごまは、大規模農家での展開、農福連携による福祉事業によって生産が進んでいます。三重県では、「目指せごまの栽培日本一!三重県国産ごま栽培プロジェクト」が展開されています。国産ごまも九鬼産業の全体売上のほんの僅かしか占めていません。きなこにごまを加えた商品などが販売されています。
 ごまを食べるとき、このごまは、どこでどのように作られているのだろう?そんなことを考えるようになりました。

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●「5ミリの粒にPeaceな魂」
倉田浩伸 氏(株式会社クラタペッパー オーナー)
 「アリとキリギリス」のお話をご存じですか。そんな投げかけで、倉田さんの話が始まりました。
 ご自身の経験からカンボジアに関心をもった経緯と、いかに平和をつくっていけるかとの自身に問いつづけたこと、さらにカンボジアの戦後復興の礎となる仕事を作りたいと農業国であるカンボジアの産業の再生、貿易による経済的自立の取り組んだこと、を熱く語っていただきました。
 そして、胡椒との出会い。胡椒がカンボジアの特産品であったことを知り、土地・風土にあった農産物だと、わずが3本の苗で胡椒農園を復活させました。しかし、生産はするもののなかなか日本にはマーケットが見つからない。生産者に支払うお金がなく、カンボジア撤退も検討していたときに、カンボジアに観光に来た人がお土産として胡椒を買っていただけることがわかり、カンボジアでの販売に切り替えることとしました。少しずつユーザーが増え、商品デザインも変え、詰め替え容器での販売や紙製のレジ袋を使用したり…。胡椒は、オーガニック、環境にやさしい生産をしており、生産に携わる地元の人々の雇用創出にもつながっています。
 倉田さんいわく、「SDGsと言われる前からSDGsの取り組みをしていました」。
 平和な社会をつくるためには、多様性を尊重する社会形成が必要、価値観の多様性がとても大切。倉田さんのお話から、排除してしまいがちな自分と違う考えを、いかに受け止め、生かしていくか、再考する時間になりました。

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●「三重×エシカル ミエシカル〜日々の生活にローカルなエシカルを」
安原智子 氏(特定非営利活動法人Mブリッジ)
 ミエシカル。聞きなれない言葉です。三重とエシカルをかけた言葉、三重県内の素敵な取り組みや商品を紹介する活動をしています。2012年にエシカル推進チームを発足し活動をスタート。観光ブックの作成、エシカルツアーの実施、エシカル基準の作成などを行い、今年度は、「食品ロス削減事業」「オンラインレビュー会事業」「オンラインエシカル講座開設事業」を展開しています。
 ミエシカルの特徴は、2017年度に作成した「環境に配慮したエシカルの基準」です。「三重版エシカルチェックリスト」と名付けられ、「ローカル(地域活性化)×普遍的なエシカルの考え方」をベースに6項目が掲げられています。オンラインレビュー会事業では、このチェックシートを活用してエシカル商品の評価や総評をしています。 
 エシカルな商品ってどんな商品?エシカルな商品はどこに売っているの?そんな質問をよく聞きます。ローカル版ではあるものの、エシカルの基準にそって三重の商品を発掘し、紹介し、消費を増やしています。
 ミエシカルが、地域にSDGsを根付かせる重要な役割を担っていることを知りました。

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 ゲスト3名の話のあとのフロアとのセッションでは、「フェアトレードのものは高い!」というコメントがありました。
 「確かに価格は高いです。でも、これまでの大量生産・大量消費は資源が枯渇しつつある今、見直されないといけない」「デフレ・スパイラルとならないよう適正な価格で買うこと、格差のある社会を是正しなければいけない」「安い価格のものにはどこかに歪みがあります」とそれぞれコメントをいただきました。他にもいくつもの核心をつく質問や意見をいただきました。
 最後に、今回コメンテーターをお願いした、エシカル・ペネロープ株式会社の原田さとみさんから、「以前はエシカルって何?という雰囲気でしたが、ムーブメントとして、この10年、むくむくと動いてきています。皆さんがエシカルな視点をもって選び、未来をつくっていきましょう」とメッセージがありました。

【報告:新海】

posted by 三重県環境学習情報センター at 13:09| Comment(0) | 活動報告

スキルアップ講座「行動する人になる!SDGs講座」  第4回 気候危機×SDGs〜脱炭素社会を実現する〜を行いました!

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【日 時】令和2年1月30日(土)14:00〜16:30
【場 所】みえ県民交流センター 交流スペースA
【参加者】19名
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※新型コロナウイルス感染症の拡大を受けて、ゲスト・スピーカーはオンラインでの講義となりました。

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●「顔の見える電力」
柿木景太 氏(みんな電力株式会社 事業本部法人第2チーム)
 みんな電力株式会社は、生産者の「顔が見える」電力小売りサービスです。地域の資源を利用した電力(太陽光、風力、小水力など)を、再生可能エネルギーを必要としている側に届ける、再生可能エネルギーの供給・需要システムを展開しています。電力をつくる側と使う側をつなぎ、供給量と需要量のバランスを維持し、価値ある電力(電源)、経済をまわしています。
 脱炭素社会の実現に向けてはもちろんのこと、地域の資源をエネルギーに変え地域経済を循環させる電力事業として雇用創出も期待されます。
 三重県では太陽光や風力の発電による電力を利用しているおかげ横丁、長野県の水力発電の電力を利用している志摩市のカキ養殖、太陽光発電による電力を利用している四日市のホテル、馬野川の小水力発電による電力を利用している地域、などの取り組みが紹介されました。

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●「気候危機と市民活動」
桃井貴子 氏(特定認定非営利活動法人気候ネットワーク 東京事務所長)
 1997年京都で行われた「温暖化防止京都会議(COP3)」をご存じでしょうか。気候ネットワークはその後に設立された、地域レベル、国レベル、国際レベルで活動するNGOです。その専門性の高いお話から多くのことを気づかされました。
 現在の気候危機、日本は石炭中心である(アジア諸国へ輸出もしている)との海外からの批判、再生可能エネルギーに変えていくことの必要性、菅総理による2050年の目標はプロセスが明確でないこと、三重県でも知事のイニシアティブでミッションゼロを打ち出しており、市民参加を深めるべきであること、などです。
 私たちがいかに石炭に依存しない社会へと変えていくか、私たちが再生エネルギーを利用する市民へと変わっていくか、再生エネルギーの利用方法がわからない場合はどうアクセスするか、国や自治体が出している「カーボンゼロ」を実現する政策にどう関わっていくか。
 地球規模の解決策が一筋縄では見つからない重要課題であるけれど、今生きている私たちがなにもしないわけにはいかない。今までのような省エネ行動を継続しつつ、ダイナミックに社会構造を変革しなければカーボンゼロには近づけない、そのためにも行政や企業に向けて声をあげていく。
 すでに、進み始めている自治体があることをお聞きしました。若者が声をあげていることも知りました。
 最後に、桃井さんから、「電気は買うものではなく、つくるもの」という発想の転換が重要である、という指摘をいただきました。私たちが、どう変わるか、突きつけられました。

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 ゲストの話のあとはフロアセッションです。「風力や太陽光のメリット、デメリットは?」「水力という話があったが、大型ダムを今後も建設していくのか」といった質問があり、再生可能エネルギーのあり方に注目が寄せられました。また、大きな問題であり、市民になにができるのか想像できない、といった声もありました。
 コメンテーターの三重大学教授の立花義裕先生から、「すでにパブリックコメントを終えてしまったが、今年度三重県の地球温暖化防止計画の策定に関わった。計画ができてくる。計画は大枠であるから、今後いかに具体的にしていくか、である。今は、枠組ができた状態である。そこに『皆さんの魂』を入れ込んでいくことが重要です。」と熱いメッセージがありました。

【報告:新海】
posted by 三重県環境学習情報センター at 11:44| Comment(0) | 活動報告